さて!序盤3戦の遠征ラウンドから、いよいよヨーロッパラウンドへ移った今年のF1、今回もヨーロッパラウンド開幕戦はスペインGPです☆
前王者アロンソの母国である、スペインGP☆今回も詳しく振り返っていきましょう☆
【アロンソのホーム、スペイン・バルセロナ】
スペインGPといえば、アロンソの母国。彼の故郷「オビエド」の青い旗と彼がチャンピオンを獲った頃のフレンチブルーのユニフォームを着たアロンソファン(推定10万人以上)でサーキットは埋め尽くされました☆
しかし、今年のアロンソは今まで勢いがありません。古巣ルノーのマシン性能が今一つ。予選でいうとギリギリ10位というのが現状。さらに今回スペインのカタロニアサーキットは、マシンの良し悪しがはっきりと出やすいコースなので、苦戦が予想されていたのですが・・・
最終ラウンドの最後の最後でトップタイムを記録!アロンソが渾身のタイムアタックでフェラーリのマッサを上回るタイムを出したのです!!その後、ライコネンに1位を奪われる結果になったのですが、サーキットに駆けつけた10万人以上のファンは、120%の力を見せてくれたアロンソに惜しみない歓声を送っていました☆
決勝では残念ながらリタイヤになってしまいましたが、最後までアロンソの限界まで攻め続ける姿をファンは応援していて、テレビを通してサーキットがひとつになっている雰囲気が伝わってきました。
どこのレースでもそうですが、母国GPというのは、サーキット全体がひとつになるものです☆その中を走るドライバー、今回でいうとアロンソでしたが、色々とプレッシャーがかかり、力んでしまいがちな母国GPで、最高なパフォーマンスを見せてくれました☆
【フェラーリ2戦連続で1・2位独占!!】
今回の優勝は、またしてもフェラーリでした。王者ライコネンがスタートから危なげない走りを見せて今シーズン2勝目、マッサもスタートで2位に浮上し、そのままライコネンについていく走りで2位を獲得しました。
今回のフェラーリは、本当に落ち度がなかったのではないか、というくらい完璧でした。ただ、1箇所だけフェラーリ独走を許す“きっかけ”を作る瞬間があったのです☆
★☆★今日一番のポイント!!「奇数列と偶数列のスタート位置」★☆★
F1のスタート方式は、交互に2列に並んで、スタートのシグナルとともにスタートします。その並ぶ位置が、今回のポイントだったんです!
今回のカタロニアサーキットでは、奇数列がライコネンやマッサがいたアウト側(観客席側)、アロンソがいた偶数列がイン側(ピット側)という形になっていました。
このアウト側、イン側にも特徴があって・・・
◆アウト側
フリー走行や予選から、みんなが走行しているライン(レコードライン)→ホコリやゴミが少なく、路面自体がグリップ力を持っているくらいの状態(走行したマシンのタイヤのラバーが貼りついていてテレビでも黒いラインとして見える)
◇イン側
普段使われることがないライン→ホコリやゴミが多いため、スタート時に細かいスリップを起こしてしまいやすい
つまり、アウト側の方がスタート時のダッシュ力がつきやすいのです☆
このダッシュ力でマッサはアロンソをスタートで追い抜くことができたのです☆
それ以外でも上位陣のスタートはこんな結果でした。
・奇数列 ・偶数列
1位ライコネン→1位 2位アロンソ→3位
3位マッサ→2位 4位クビサ→5位
5位ハミルトン→4位 6位コバライネン→6位
もちろん、たまに例外はありますが、今後もスタートではアウト側イン側の違いは必ず出てくるので、注目してみると面白いですよ☆
【マクラーレン、得意なコースなのに・・・】
ここカタロニアサーキットは、昔からマクラーレンチームが強かったサーキット。昨年も2・3位とダブルで表彰台を獲得しています。しかし、今年は予選で5・6位とやや沈み気味な結果。決勝もフェラーリについていけない展開で、ハミルトンが3位という結果でした。
そして、コバライネンの方は、レース中盤でヒヤリとするシーンがありました。
★★ここがポイント(1)「コバライネンの怪我の状況」★★
コース中盤の高速コーナーでいきなり左フロントタイヤが破損し、時速200km以上のまま防護壁に突っ込む大クラッシュでした。ちょうど、昨年のヨーロッパGP(ニュルブルクリンク)でハミルトンが大クラッシュしたときと全くと言っていいほどクラッシュの仕方が同じでした。
・高速コーナーだったということ。
・コーナーに対して外側のタイヤが破損したこと。
・破損の仕方もタイヤの内側が壊れたこと。
チーム代表のロン・デニスは、たまたま起きた事だとコメントしていますが、マシンの構造面の部分でマクラーレンにも課題があるようですね。その後の調査で原因はホイールの製造段階でのミスだったことがわかり、製造している日本のエンケイという会社が再発防止に取り組んでいるようです。
幸いコバライネンは、「脳しんとう」のみで済んだとのこと、特に骨折などはなかったという事です。念のため一晩は入院して、次回トルコGPの参加に関してはトルコGP直前の木曜日にFIAが診断をして、正式に決めるとのことです☆
【今週のジャパンパワー】
今回スペインGPは、ジャパンパワーが大活躍でした!
まずは、ホンダチーム。昨シーズンは大苦戦し、ポイント獲得も大変だったホンダが、今回の荒れたレースにも助けられ見事6位入賞!開幕時から比べても、少しずつマシンが良くなってきているようです☆
次に、中嶋一貴!開幕戦オーストラリアに続いて7位入賞です!オーストラリア同様、混乱が多かったレースを粘り強く走ったところが7位につながりました☆
★★ここがポイント(2)「今季初!ロズベルグに勝った!」★★
今回、一貴が最も評価を受けたのが、チームメイトのロズベルグに勝ったということ。決勝では彼はリタイヤに終わっていますが、ガチンコ勝負の予選で一貴12位、ロズベルグ15位とチームメイトを逆転したのです!
でも、今までの3戦はロズベルグに先行される展開だったのに、スペインでいきなりの逆転・・・違いは何だったのでしょうか?
それは、このカタロニアサーキットです☆ここは、GP2時代やF1のテスト走行でも一貴がよく走っていたコース。つまり、コースの隅から隅まで知り尽くしているコースだったということが挙げられると思います。
今までの3戦は、一貴にとっても走った事はあるものの、ほんの少しだけとかレース経験がないコースでした。
これから、一貴が知っているコースはたくさん出てきます!これからも活躍が楽しみですね☆