セバスチャン・ベッテルとレッドブルの現行の契約は2012年末で切れる。すなわち基本的には今シーズンを含めてあと3シーズンはレッドブルに在籍することになる。にもかかわらずレッドブルは早くも彼の長期確保に乗り出すようだ。レッドブルが更に3年間の契約延長を望んでいる、との噂が浮上した。2015年末までだ。
だが、2012年末と言えば、タイミングとしては重要な時期になる可能性がある。
フェラーリとフェリペ・マッサは契約延長に基本的に合意しているものと噂されているが、仮に2年間の延長になると2012年末が期限となる。ゆえに、ベッテルもフェラーリが望めば2013年から同チームに移籍できる可能性がある。一方でレッドブルに2015年末まで在籍した場合は別のドライバーがマッサの後釜に就任する可能性が浮上する。もしくはマッサがさらに延長するか、だろう。
いずれにしてもレッドブル側からすればベッテルの長期確保を今のうちから確実にしたい、との思いは理解できるが、ベッテルがそこまで長期間拘束されることを望むかどうかは不明だ。
また、レッドブルはチーム体制は今後も堅く維持される可能性が高まっている。競争力の要であるテクニカル・ディレクター、エイドリアン・ニューウェイ氏との契約更改も基本的に合意に至ったとされている。昨年、今年と2年続けて高い競争力を発揮し、強豪チームの仲間入りを果たしただけに、ニューウェイ氏が残留することで今後も継続的にチャンピオンシップで上位争いに加入できる可能性は高い。
これはベッテルとすれば好材料だ。
最終的にベッテルがどのような判断を下すのか注目したいが、結局契約延長が先延ばしになっても不思議ではないだろう。
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nien)
最近になってペドロ・デ・ラ・ロサが解雇され、後任にルカ・フィリッピが起用されるとの噂が浮上している。この話はそもそもシーズン序盤からあったものだが、最近より多く報じられ始めた。ところが、チーム代表であるペーター・ザウバー氏はこれらの噂をハッキリと否定した。
ザウバー氏はスイスの「Blick」紙に対して次のように述べている。
「そのような話は馬鹿げている」
それでも噂は依然として残っており、ヨーロッパGP後にデ・ラ・ロサが解雇され、フィリッピが後釜に納まる可能性が高いと見られている。フィリッピにはいくらかの持参金があるとの噂であり、財政的に苦しい立場にあるチームを救う意味での起用だとの見方もある。
しかし、可夢偉にとっては経験豊富なデ・ラ・ロサの方が様々なことを学習できる為、良いチームメイトといえるかもしれない。
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nien)
フェラーリへの移籍が噂されるロバート・クビサだが、彼のマネージャーはルノー残留の可能性が高いと示唆する発言をしている。フェラーリへの移籍をめぐる話にはクビサ以外にもマーク・ウェバーが噂になっている。どちらのフェリペ・マッサの後任としての噂だ。しかし、一方でフェラーリ首脳陣はマッサとの契約延長に前向きな姿勢を見せている。すでに契約は基本線で合意に至り、サイン間近との噂もある。そうなるとクビサにはルノー残留の可能性が高まるが……。
彼のマネージャーを務めるダニエレ・モレル氏はフィンランドの「Turun Sanomat」紙に対して次のように述べている。
「その話(フェラーリへの移籍話)は、実際の動きを元にしたものではなく、一部の記者の願望だと思うよ。ロバートはミスをしないし、優勝できるマシンではない場合でも、可能な限りの素晴らしい結果を出してくれる。2年前に彼がチャンピオンシップでトップに立った時、我々はBMWの契約に従った。ところが昨年BMWが弱くなったので我々は移籍先を探した。現在のところロバートに対してルノー以外からのオファーは必要ないと思っている。マシンはさらに力強さを持つように開発されるはずだ」
また、クビサ自身もルノーに対しての満足感を示している。
「僕がルノーと契約した時には多くの人からそれは間違いだと言われた。この移籍はミスだとね。でも、僕は自分の決定に満足している」
そして、ルノーに関してはチームメイトであるヴィタリー・ペトロフがシーズン前の予想を覆す好パフォーマンスを見せている為、2人揃っての残留が濃厚という見方が強まってきた。
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nien)
トルコGPで待望の今シーズン初ポイントを獲得することに成功した小林可夢偉。シーズン前にはここまで苦戦するとは想像もできなかった。オフのテストにおけるザウバーは明らかに好調の印象を与えていたからだ。ところが実際にシーズンが始まるとトラブルが多発。トルコGPを終えた時点でもザウバーは可夢偉、ペドロ・デ・ラ・ロサ合わせて合計で4回しか完走を成し遂げていない。それだけ信頼性に不安を抱え続けたシーズン序盤になった。
しかし、ようやく上昇のキッカケを掴むことができた。可夢偉が10位、デ・ラ・ロサが11位でフィニッシュしたトルコGPの結果は喜んでいいものだろう。
ここでは可夢偉が自身の公式サイトで述べたレポートからコメントを紹介したい。詳細は
こちらのレポートで確認できる。
なお、可夢偉はブログでもこう述べている。
「とりあいず1point!!本当にながい事お待たせしました。皆さんの応援、そしてteamの皆、最後にペドロのサポートにthanks!!でもね・・・今年の最初はこんなにpoint取るのが大変だと想像してませんでした。だからレース後のメカニックの顔!!一生忘れない男の顔だった^^」
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ようやくポイントを獲れました。欲を言えばもうちょっと獲りたかったけれど、これまでの成績を考えれば充分だと思います。
実は、チェッカーフラッグを受けたとき、僕は11位やと思ってたんです。ブエミが周回遅れと知らなかったから。そうしたらフランチェスコが『ポイントと獲ったぞ』と言ってきて、え、獲ったんやと思って(笑)。
正直、最後の10周はもうタイヤが限界で、右フロントタイヤから白いベルトが見えていたんです。これはやばいと、気が気じゃなかった。なんとかチェッカーまで持たせなあかんと思ってたから、とにかくタイヤに負担をかけないように、ブレーキングを早めに終わらせるとか、ダウンシフトして無理やりクルマの向きを変えて曲がるとか、走り方を変えて僕としてはもうサバイバルでした。
スタートは路面が汚れている列からだったけど、それほど悪くはなかったです。とにかく序盤はまず前の集団に離されへんようにして、ピットインのタイミングでポジションを上げようと思ってました。10周目にピットインをしてタイヤを履き替えているときに、右フロントタイヤのホイールナットが落ちてちょっと時間がかかった。そうしたら後ろからバリチェロも入ってきたので、3秒ほどロスしてしまった。本来あのタイミングならペトロフの前でコースに戻っていたはずですから、そうすればもうちょっと前のポジションで走っていたと思いますけれども、しょうがなかったと思います。
そのあとプライムのペースもタイヤがたれるまでは悪くはなかったんです。ただ、残り10周ぐらいからタイヤがそういう状況になって、だからスーティルに抜かれたときもどうしようもなかった。でも、ブエミだけは抜かれたらあかんとおもって抵抗したんですけどね。もし周回遅れやと知っていたら、あんなに無理はせんかったのに(苦笑)。チームにはもっとポジションを教えてと話しておきました。
レースが終わってから、エンジニアたちとパルクフェルメにある自分のクルマを見に行ったんですよ。ほんまにタイヤはめっちゃギリギリの状態でしたね。自分で言うのもなんですけど、ようこれで走れたなあと思います。
とにかくこれまで何レースか入賞圏内を走っていたけど、ちゃんと最後まで走ればポイントを獲れることもわかった。今回初めて2台揃って完走できたし、チームにとってはいい自信になります。
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nien)
ブリヂストンが今年限りでF1からの撤退を表明していることで後任サプライヤーの選定作業が行われているが、イタリアのタイヤメーカー、ピレリになる可能性が高まっている。フランスのミシュラン、イギリスのエイヴォンも一時期は有力候補のひとつだと見られていたが、最近になってからピレリに傾きはじめているとの噂が出ていた。そして、近日中に契約書が交わされ、FIAから正式に発表されるようだ。
現在の状況は基本的な合意に至り、契約書の作成に入っている段階だという。
近年のF1でブリヂストンと戦ってきた経験を持つミシュランではなくピレリが採用される理由は、柔軟な対応にあるようだ。ミシュランはコスト削減のためにグランプリ・ウィークで提供するタイヤのセット数を大幅に削減すべきと主張している。ところがピレリは現状維持に同意しているというのだ。
その他にもミシュランは多くの条件を提示しており、F1チーム首脳陣やFIAは要望を多く取り入れる姿勢を見せているピレリに心が傾いたようだ。
(記事:
nien)