7度のワールドチャンピオンの序盤3戦の戦いぶりには不満を覚えているファンもいるようだ。しかし、元ワールドチャンピオン、ニキ・ラウダ氏をはじめ、関係者の多くはシューマッハが完全に復活を遂げるまでには数戦かかると見ており、今の状況は完全復活までの学習期間と捉えている。そして、かつて2度にわたりシューマッハを抑えてタイトルを獲得したフェルナンド・アロンソも彼の復活を確信している。
アロンソは「Sport Bild」に対して次のように述べている。
「彼は今でも僕らが知っている”ミハエル・シューマッハ”だ。僕は今でも彼を尊敬しているし、彼はマシンが良くなれば本来のパフォーマンスを取り戻すと確信している。彼は今年のタイトル争いのライバルだと思っている」
また、アロンソはシューマッハの持つ7度のタイトル獲得や91勝という記録は安全だと考えているようだ。
「正直な話、今のレギュレーションはかなり厳しい。他を圧倒するほど優れたドライバーはいない。ミハエルの記録は安全だと思う」
シューマッハが完全復活を遂げたとき、メルセデスGPは怖い存在になるだろう。ニコ・ロズベルグも自信をつけており、真のトップドライバーの仲間入りを果たしつつある。フェラーリ、レッドブル、マクラーレンにとっては厄介な敵になるだろうが、ファンとしては四強のガチンコ対決は見ものだ。
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ブリヂストンは今シーズンを最後にF1からの撤退を表明しているが、同社のMotoGPプロジェクトの開発責任者山田宏氏は何とか残留してほしい、と考えていることを明かしている。山田氏は13日、「Motorsprint」に対して個人的意見としてはイメージ低下を避けるためにもF1に残留すべきだと思う、と述べている。
山田氏のコメントは次の通りだ。
「F1の予算はとても大きいので、MotoGPに使える予算が増えると思う。しかし、私個人的な意見としては、わが社のイメージがかなり低下すると思うので、F1には残留すべきだと思う」
なお、2011年からの復帰が噂されるミシュランは、単独サプライヤーには興味を示しておらず、複数のサプライヤーによるタイヤウォーズの復活を望んでいる。ブリヂストンが残留すれば再びミシュランとのタイヤウォーズが復活することになるだろう。
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フェラーリは今シーズンのチャンピオンシップでドライバーズ、コンストラクターズで共にトップに立っているが、表向きの好調とは裏腹に内部の状況は厳しい。特にすでに3基のエンジンを投入してしまったフェルナンド・アロンソは厄介な状態にある。場合によっては中国GPで早くも4基目のエンジンが投入される羽目になりかねないからだ。そして、フェリペ・マッサもエンジンについては同様に今後の戦いでネックになってくる可能性がある。
エンジンはレギュレーション上、一シーズンで8基しか使えないことになっている。万が一トラブルによって9基目のエンジンを投入することになった場合、グリッド降格のペナルティが科せられる。後半戦でこのようなペナルティを受けることになれば、チャンピオンシップでは大きな痛手だ。
戦略上重要なエンジンのやり繰りなので、フェラーリも慎重に運ぶつもりだ。
バーレーンの予選でオーバーヒートのために最初のエンジンを交換したアロンソは、このエンジンを今後フリー走行のセッションで使うことにしている。決勝レースで使ったエンジンはとりあえず壊れなかったので、今週末の中国GPに投入する。しかし、中国GPでもエンジントラブルが発生すれば、さらに事情は悪化する。フェラーリとしてはこれ以上のエンジントラブルは絶対に避けなければならない。
フェラーリのエンジン部門の責任者ルカ・マルモリーニは次のように述べている。
「バーレーンのレースで使用したエンジンは大事をとってオーストラリアでは使わなかったが、中国では使えると判断したので投入する。上海は中程度の負荷なのでエンジンについては特に心配する必要がない。気温も特に高いわけではないから、エンジンへの不安は少ない」
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つい先日、韓国GPのサーキット建設が遅れているために今シーズンの開催が土壇場でキャンセルされるのではないかとの噂が飛び交った。しかし、韓国GPのオーガナイザーはそれを否定している。彼らは建設工事は順調に進んでおり、完成には全く問題がない、と主張している。また、彼らはFOM会長バーニー・エクレストン氏もその事に対して疑問を感じていないはずだとの考えを示した。
建設工事遅延の噂が流れた後、エクレストン氏はマレーシアGP直後に韓国へ渡り、オーガナイザーと会談を持ったとされている。その場で中止が決定されるのではないか、と噂された。
ところが現在までに中止の発表はなく、当面の危機は去ったようだ。
韓国オートバレー・オペレーションのCEO、チャン・ユンチョは次のように述べている。
「建設工事は予定よりも進んでいるくらいだ。完成には何の問題もない。私の考えでは、エクレストン氏はトラックの建設工事の進捗や韓国GPが進んでいる方向に満足しているはずだ。彼は何の疑問も抱いていないと思う」
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FIAとの和解を受けてルノーF1チームの元エンジニアリング・ディレクター、パット・シモンズがF1への復帰を模索しているようだ。シモンズはシンガポールGPのクラッシュゲート事件の責任によりFIAから5年間の追放処分を受けていたが、それは12日に取り消しになっている。しかし、基本的には2013年までは運営的な職務に就くことは控えることになっている。それでもシモンズは彼の会社を通してF1との関係を復活させるかもしれない。
これは、シモンズの会社ニュートリノ・ダイナミクスがF1のコンサルタント業務に就く可能性があるからだ。
シモンズは2013年まで直接的な関与はとらないと約束したものの、間接的な形でF1に関わる可能性はあるということだ。FIAの声明でも次のように述べられている。
「彼がこの期間、チームのコンサルタントを務めることを阻むものではない。彼は別の方法によってF1への貢献を継続する」
元チーム代表フラビオ・ブリアトーレも2013年からのF1復帰を示唆している。
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例年通り多くのチームがヨーロッパ・ラウンドから大幅アップデートされたマシンを投入する予定だが、メルセデスGPもその計画にあるようだ。メルセデスGPが優勝戦線に復帰するためにBスペックマシンを投入すると噂されている。レースドライバーのニコ・ロズベルグも新パッケージの投入を待ちきれない、と述べており、高い競争力が備わっていることが期待されている。一方でBスペックマシンの競争力が期待されたほどのものにない場合、メルセデスGPは早くも2010年シーズンを見限り、2011年シーズン用のマシンの開発にリソースの多くを割くものと見られている。スペインGPはその判断の分かれ目となる重要なグランプリになる。
Bスペックマシンの改良ポイントは多岐に渡る。
メルセデスGPはホイールベースの変更も行ったようだ。そのほかにもリア・サスペンション、ギアボックスのハウジング、重量配分など多くの点に手を加えるという。
ミハエル・シューマッハは次のように述べている。
「とても大きな一歩になると思うよ。しかし、他チームも同じように前進してくるからね」
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