序盤4戦の欠場を申請中のUSF1。参戦可否はFIAの手に委ねられる
2010年02月20日 21:16:43 (記事: nien)
USF1が序盤4戦の欠場をFIAに申請していることが19日、チーム代表であるケン・アンダーソン氏の発言から明らかにされた。FIAは先日、エントリーチームは1戦たりとも欠場してはならない、とする声明を発表したばかりであり、基本的には彼らの欠場申請は却下される見通しだ。FIAから却下の回答が下りた時点でUSF1の計画が頓挫する可能性が高く、正に生死の境にある。場合によっては来週頭にも結果が明らかになるかもしれない。
アンダーソン氏は「New York Times」紙の電話インタビューで現時点では開幕戦バーレーンに参戦することはできないと語り、何戦まで欠場が認められるのかFIAに確認中だという。
「何戦欠場できるかFIAと交渉している」
また、欠場した場合にFIAから課せられるペナルティがどの程度になるかわかるかとの質問にはこう答えた。
「どのようなことでもあり得るだろうね。しかし、彼らは我々に参戦権を与えたのに最初のトラブルにぶつかっただけで見捨ててしまうのだろうか? 我々が彼らから受け取っているメッセージは異なっていて、彼らは見捨てるのではなく助けようとしてくれている。我々には計画があるし、早く決定が下されればプロジェクトを進めることができる。決定までに1、2週間かかったとしても支援は続く」
彼はFIAからの早期回答を望んでおり、この問題に決着をつけてプロジェクトを進めようと考えている。特にスポンサー探しは急務であり、少しでも多くのスポンサー資金を確保するための猶予期間を得たいようだ。実際、1月分の従業員給与は支払いが1日延滞されており、従業員からも不満の声が上がったとされている。2月分の給与まで遅らせることはできないだろう。
さらに彼にとって厄介な問題も起きている。
すでにチームと契約したホセ・マリア・ロペスだが、彼らはロペスを完全に拘束することはできないようだ。チームは現在も存続している状況にありながら、ロペスは他チームと契約交渉することができる状態にあるという。推定800万ドルの持参金を持つロペスが抜ければ彼らのプロジェクトはいよいよ立ち行かなくなるだろう。ロペス側がUSF1のチーム事情を見て契約に条件をつけていたものと見られるが、彼ら側から契約を破棄できる可能性は高い。
とは言え、有力な支援者の一人であるYouTubeの共同創業者兼CEOのチャド・ハーリー氏は今でもチームに関わっているということだ。最近の報道ではハーリー氏はUSF1から離れ、カンポスやステファンGPに関心を移しているとされていた。
いずれにしても彼らの状況はホセ・ラモン・カラバンテ氏によって完全掌握されたカンポスよりも悪い。このままではプロジェクトは頓挫するだろう。その結末を左右する権利を握っているのは現在FIAであり、FIAからの回答を待ちたい。FIAが欠場を認めない場合には、代わりにステファンGPが参戦することになるだろう。
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