カンポス、カラバンテ氏へのチーム売却を正式発表!コレス氏も加入!
2010年02月20日 04:53:33 (記事: nien)
カンポスは19日、チームの共同オーナーだったホセ・ラモン・カラバンテ氏に対してチームを完全に売却したことを正式に発表した。これまでは共同オーナーの一人でチーム代表を務めていたエイドリアン・カンポス氏が株式の一部を保有していたが、全てをカラバンテ氏に譲ったようだ。また、彼らは同時に新チーム代表としてフォース・インディアでかつて同職についていた経験を持つコリン・コレス氏を招聘したことも発表している。
チームをカラバンテ氏が完全に掌握したことで当面の問題はやや解消されたようだ。
カラバンテ氏は次のように述べている。
「我々のチームを存続させるために支援してくれたバーニー・エクレストンに感謝している。我々の救済計画はチームがバーレーンでの開幕戦に2台の競争力あるマシンを走らせることを目標にしてきた。本当に時間との戦いだったよ。当然まだまだ仕事は多く残っているが、F1デビューにエキサイトしているし、競争力のあるシーズンが楽しみだ」
一旦救済された理由はカンポス氏が保有していた株式をカラバンテ氏が取得することでチームにその分の資金が投入されるからだ。これにより延滞していたダラーラ社へのシャシー設計・製造の委託代金も支払うことができるだろう。実際、ダラーラへの支払い期限は17日だったが、すでに納付済みと見られる。
ただし、株式売却によって得た資金は少なく、当座をしのぐことしかできていないようだ。
カンポス氏に代わって新チーム代表に就任するコレス氏は開幕戦にマシンを並べるためには依然として資金が不足していることを明かしている。すなわち、実は問題は大して解決していないのである。彼らが開幕戦に参戦できるかどうかは相変わらず不透明なままであり、一旦猶予期間を得ることに成功しただけといっていい。今後カラバンテ氏をトップに据えたチームが、短い時間で有力な投資家や支援者を探すことができるのか不安は残る。
コレス氏は次のように述べた。
「この素晴らしいチャレンジに背を向けることはできなかったんだ。僕は新チームに参加することにとても興奮している。僕らは今後10日間で全ての作業を見直し、チームがバーレーンでの初レースに確実に参加できるように追加の資金を探すように努力するつもりだ。そして2010年のラインナップを発表し、ホセ・ラモン・カラバンテの新体制でチームが存続できるようにね」
最近になってUSF1の財政難が本格化してきた為、ブルーノ・セナのチームメイトにはアルゼンチン政府、企業からの支援を受けるホセ・マリア・ロペスが急浮上し始めたようだ。また、同じく高額のスポンサーシップを持つインド人ドライバー、カルン・チャンドックの加入も噂されている。
なお、カンポスが多少の猶予期間を得たことでステファンGPは彼らの参戦断念を待つ余裕がなくなったと見ていいだろう。ステファンGPが2010年シーズンに参戦するためには参戦枠を13から14に拡大させるか、USF1の近々でのプロジェクト頓挫が決まらなければならなくなった。もしくは開幕戦直前にカンポスが再び危機に陥るか、である。
いずれにしてもカンポス、USF1、ステファンGPの3チームによる2つの参戦枠を争う戦いが佳境に入ったのは間違いない。
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